森羅万丈

はてなダイアリー(~2017)から引っ越し、心機一転リスタートです。

横山千佳が「真田幸村」を演じる理由、に関する考察。

昨日、○川急便 御給集配所さんの企画『ぼくたちのポエム帳』に、脇山珠美、横山千佳の両名で投稿させていただきました。

それを踏まえ、自分の中での整理も兼ねつつ、一筆したためさせていただく次第です。



総選挙を挟み、筆を止めておりますが、もともと、創作活動としては『戦国演義 蒼炎風雲録』という連載短編小説を今年に入ってから書き始めております。

名称からお察しの通り、本家デレマスの『戦国公演 風来剣客伝』と、鷹津アンリさん制作動画のオマージュ作品です。


よって、配役に関しては極力準拠する方針であり、横山千佳は引き続き「真田幸村」役となっております。



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その「真田幸村」ですが、一般的には、戦国時代の幕引きとなる「大阪の陣」で豊臣方として戦った武将として知られています。

冬の陣では「真田丸」を築き、徳川軍を蹴散らして防衛に成功。

続く夏の陣では、徳川家康を討ち取る寸前まで追い詰めるなど、知力と武力を兼ね備えた名将というのが、一般的なイメージかと思われます。

ところが、実際には信頼性ある史料が乏しいため、これらの功績は虚実織り交ぜられている可能性が指摘されています。



昨年(2016年)のNHK大河ドラマは、正にこの「真田幸村」、ひいては真田一族を主人公とした『真田丸』でした。

堺雅人さん演じる幸村(作中では主に、本名の「信繁」という名前で呼ばれていました)は、物語を通して様々な経験を積んでいくのですが、それを「成長」と呼ぶべきなのかについては、個人的に思うところがあります。

また、最終話だけタイトルが付かなかったのは、脚本を担当された三谷幸喜氏にも思うところがあったのではないかと、勝手に想像もしています。



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『戦国公演 風来剣客伝』の開催は2015年なので、時系列は逆転しますが、こと「真田幸村」に関しては、思うところは似通っていたのではないかとも思うのです。

つまり、あと一歩のところで大願成就を果たせなかった「悲劇の主人公」という立場から、更にもう一つ、殻を破ることを期待されているのではないか… そう考えた時、自分の中で、横山千佳が「真田幸村」であるということが物凄く腑に落ちました。

そして、『真田丸』の「真田幸村(信繁)」は、冒頭の数話は物凄く無邪気な性格で(それでも子役を敢えて使わなかったため、演者の堺雅人さんは「無理がある」と散々な言われようでしたが)、もし、彼がこのまま物語の最終盤にタイムスリップしていたら?

そんな発想が、『戦国演義 蒼炎風雲録』の「真田幸村」、ひいては横山千佳へと結びついています。



ちなみに、幸村の生涯最大の宿敵・徳川家康役は、高森藍子です。

いわゆるテンプレート通りの戦乱絵巻にするつもりは毛頭ありません。

この二人の組み合わせでなければ成立しない「戦国時代の幕引き」を、しっかり書きたいと思っています。



ご精読ありがとうございました。