なぜ今ファミリーマートとユニーが手を取り合うのか
先週末から今週頭にかけて、国内コンビニ3位のファミリーマートと
同4位のサークルKサンクスを傘下に持つユニーの経営統合が話題となり、
実現すればセブンイレブンに匹敵する規模の、新大型チェーンが誕生します。
一方で、ファミリーマートもサークルKサンクスも業績が下り坂で、
統合しても、いわゆる「弱者連合」で実効性に乏しいのではないか、
少なくともファミリーマート側はリスクが大き過ぎる、とも言われています。
もっとも、統合話は今になって急に浮かんできたという物でもなく、
以前から浮かんでは消えていた話が、ここに来て具体化したようなので、
何らかの「材料」が両者を突き動かしたのだと考えるのが自然だと思います。
ファミリーマートの大株主で、ユニーにも出資をしている伊藤忠商事が
統合を主導しているとも見られており、筋の通る話ではあります。
ですが、個人的には「楽天」が一枚噛んでいるような気もしています。
ファミリーマートのポイントカードといえば、現在は「Tポイント」ですが、
最近は個人情報の取り扱い方針やポイント還元率を巡る評判が悪化しています。
一方、サークルKサンクスは、「Rポイントカード」を昨年から導入しています。
ここからは完全に個人的な推測ですが、ファミリーマート側が
ポイントカードを「T」から「R」に切り替えを図りたいのではないか、
あるいは、サークルKサンクスだけでは力不足だと判断した楽天が
ファミリーマートに売り込みを掛けたのではないか、と。
今週の半ばにも、経営統合協議について記者会見が開かれるとも言われており、
事前報道の延長線上の話に留まるのか、それとも「隠し玉」があるのか、
もうしばらくの間、両社の先行きから目が離せない日々が続きそうです。