森羅万丈

はてなダイアリー(~2017)から引っ越し、心機一転リスタートです。

ダルビッシュ有の「左右の二刀流」という可能性

右肘の内側側副じん帯を部分断裂し、じん帯再建手術、
いわゆる「トミー・ジョン手術」を受けることが決まったダルビッシュ有
最近では、田中将大のように保存療法を受けるケースも見受けられる中、
主治医のみならず、セカンドオピニオン、更にサードオピニオンと
いずれも手術を勧められたということですから、間違いなく重傷でしょう。

しかし、会見やツイッターでのダルビッシュのコメントに、悲壮感は感じられません。
「基本的に人と自分は違うと思っている。自分なりのアプローチをしようと思っている」
「ポジティブにしか考えていないですし、野球界にプラスになるよう取り組んできます」
決して、症状を軽く見積もってはおらず、むしろ正面から向き合いながら、
それでいて復帰後の「特別な」自分の姿を見据えているようにも受け取れます。

そこで真っ先に思い浮かぶのが、茂野吾郎を彷彿とさせる「左投げ転向」ですが、
更に一歩踏み込んで、「左右の二刀流」を目指すのではないかという気がします。

昨年、「中4日は短すぎる。中6日あれば炎症は取れる」と発言したように
MLBの短いローテーションには、負傷する前から懐疑的だったダルビッシュですが、
だからといって即座にMLBのローテーションが根底から覆ることは有り得ません。
現実的には、選手側が何らかの自衛策を講じるしか無い、ということになります。

そこで「左右の二刀流」となるわけですが、これを実際に修得できれば、
利き腕で投げる日には、日本流の先発完投を前提とした球数無制限で相手をねじ伏せ、
中4日の次回登板は反対の腕で投げ、QS(6回3失点以内)で試合を作り、
その次の登板は、利き腕は中9日の休養万全で、再び相手打線を制圧する。
こんな投手が現実に存在したら、他球団にとっては悪魔も同然でしょう。

日本ハムの後輩・大谷翔平が「投打の二刀流」を夢物語から現実へと変えたように、
ダルビッシュも「左右の二刀流」という奇想天外なスタイルを確立して見せるのか?

それはさすがに言い過ぎとしても、ここ数日のダルビッシュの言動を見ていると、
手術して、リハビリして、復帰して、今まで通りの元気な姿で活躍するといった、
ありきたりと言っては失礼ですが、他の選手と同じ道を歩むのではなく、
何か「えっ…」と皆が思わず息を飲むような、何かを企てているのは確かだと思います。