森羅万丈

はてなダイアリー(~2017)から引っ越し、心機一転リスタートです。

勝負所で巨人を支える「スーパーサブ」の力

4月から部署が変わって何かと慌ただしく、心身の余裕がありませんでしたが、
これから少しずつ更新頻度を戻していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

さて、5月9日の巨人戦では、0−1の9回に代走で出場した鈴木尚広
盗塁で得点圏に進出し、犠打と安打で同点のホームを踏み、試合を振り出しに戻すと
11回には併殺崩れで出塁し、盗塁と捕逸で三塁を陥れ、内野ゴロの間に生還。
チーム全体で3安打ながら、まさしく「鈴木の足」で取った2点で勝利しました。

その陰で、11回の先頭打者、寺内崇幸が13球粘った末に死球で出塁しており、
寺内が一塁にいなければ、続く鈴木が併殺崩れで残ることもありませんでした。

連敗が続くと、どうしても、現場の指揮に対する懐疑的な声が大きくなります。
坂本勇人が負傷中の現在、なぜ寺内がショートのスタメンで使われないのか、
なぜ矢野謙次は二軍で固め打ちを続けているのに一軍に呼ばれないのか、等々。
その声を素直に聞けば、井端弘和の代わりに寺内をショートのスタメンで起用し、
金城龍彦の代わりに矢野を右の外野手兼代打で起用するということになるでしょう。

ですが、寺内がスタメンで活躍する姿も、矢野が年間を通して働き続ける姿も、
自分には想像できませんし、現在の起用法が間違っているとも思いません。

選手とは、コンピュータゲームの駒ではなく、それぞれの個性や特徴があり、
試合に出場すれば常に最大限の能力を発揮できる都合の良い存在ではありません。
野球における適材適所とは、どこを守らせて何番を打たせるかだけでなく、
起用のタイミングを熟慮して、選手の「無駄遣い」を防ぐことも重要です。

代打の切り札や代走のスペシャリスト、セットアッパーやストッパーだけでなく、
様々な「スーパーサブ」に支えられ、巨人は昨年までリーグを3連覇しています。
この記録を伸ばすには、主力選手の復帰や奮起が必要なのは言うまでもありませんが、
シーズン前半で戦力を必要以上に消耗しない「我慢」もまた、重要な要素です。

巨人ファンには胃の痛くなるような日々が続くかもしれませんが、
最後には笑ってシーズンを終えられると信じて、見守りたいと思います。