森羅万丈

はてなダイアリー(~2017)から引っ越し、心機一転リスタートです。

脇山珠美が「ガンダムシリーズの主人公」を演じたら、という御伽話。

以前の記事や、ニコニコ生放送の企画にて、
脇山珠美がアイドルを志すきっかけになった
時代劇を探してみよう、という試みを行いました。



そもそも、特定の時代劇というものを
運営側が設定しているのかも定かではないのですが、
おそらく番組は「剣客商売藤田まこと版)」で
演じていたのは「大路恵美」さん、と推定いたしました。

その後、実際にDVDを借りたり、BSの再放送も見ました。
残念ながら仮説の確証は得られませんでしたが(当たり前)、
百戦錬磨の父・小兵衛と、一本気な息子・大治郎の対比は
時代劇という枠を超え、とても魅せられる内容でした。
DVDは1冊7泊8日100円未満で借りられます(宣伝)。



さて、話は変わりまして、先日にTwitter

というハッシュタグが回ってきました。

それに対し、自分のコメントがこちら。
https://twitter.com/MorinoTakuya/status/872290349380624384

機動戦士クロスボーン・ガンダム」のトビア・アロナクスを推しました。

基本的にアニメでの展開が中心であるガンダムシリーズにあって
例外的なコミック作品という点が影響しているのかもしれませんが、
いわゆるバリューネームな方々とは毛色の異なる主人公。
なんといっても作中最強のパイロットではない。


比較対象としては「機動戦士Zガンダム」のカミーユ・ビダン
クワトロ・バジーナシャア・アズナブル)が相応しいと思います。

片や主人公、片や前作の(敵側)エースパイロットという両名ですが、
カミ―ユがパイロット・ニュータイプとして目覚ましく成長する一方、
クワトロはストーリー上の主軸(ダカールの演説など)を担いつつも
力量に関しては世代交代「される側」の控えめな描写が目立ちました。


一方、「機動戦士クロスボーン・ガンダム」で、クワトロ(シャア)と同様に
素性を隠しながら戦うキンケドゥ・ナウ(シーブック・アノー)は、
しっかりとエースパイロットの地位を確立した上で、引き続き活躍しています。

もちろん、主人公のトビアもパイロットとして成長はするのですが、
例えて言うなら、本人のレベルが上がって能力が満遍なく上がるというよりも
戦況に適応したり機体の性能を引き出したりという「スキルアップ」の要素が強いです。

この辺り、「能力や経験の不足で苦戦 → 立ち回りで逆転」という図式が
コミュの黄金パターンとなっている珠美に通じるところがある、と思った次第です。

最終決戦も、キンケドゥ(シーブック)が敵のエースと鍔迫り合いをする一方で
「癖の強い最新鋭の機体に乗る成長途上の主人公」トビアと
「最後の手段で最強の機体に乗り込んだ敵の総統」が戦うのですが、
相手が戦闘の素人で、トビアが「おれでも……勝てるかもしれない!」と発言するのは
本作品におけるパイロット間の力関係を如実に表したエピソードだと言えます。


そんなトビアですが、後日談の「スカルハート」や続編の「鋼鉄の7人」では
着実に成長を続けている姿を見せてくれる、嬉しい演出もあります。

他にも、本編でトビアが乗る機体の武器名が「ムラマサ・バスター」だったり、
「鋼鉄の7人」の中で、時代劇映画「七人の侍」のエピソードが挿入されたり、
随所に「珠みを感じる」要素があるところも美味しいです。

本編・後日談・続編すべてにおいて(ゲームを除き)映像化されておらず、
今から手に取る方法としては紙媒体の単行本を購入するしかないため
ハードルは高いですが、名作、といって差し支えない作品です。
(評判が良いからシリーズ化される、と言ってしまえばそれまでですが…)


以上、「青臭い性格」と「成長する物語」が大好きな、森野拓也がお送りしました!