森羅万丈

はてなダイアリー(~2017)から引っ越し、心機一転リスタートです。

シャープのガラホ「AQUOS K」に漂う残念な香り

各方面で話題となっている、見た目はガラケー、中身はAndroidスマホ
シャープの新製品「AQUOS K」が、au から発売されることになりました。

実は、昔、同じシャープの「IS14SH」というスマホを使ったことがあります。
当時も「テンキー搭載でガラケーの使用感を持つスマホ」という触れ込みに
まんまと釣られて購入したものの、実際はテンキーや十字キーがほとんど機能せず、
諦めてタッチパネルで操作しようとしたら、感度が悪過ぎて同じく機能せず、
ストレスが溜まって仕方なかったので、すぐガラケーに戻しました。

まだLTEが導入される前で、スマホのパケット代が従量課金だったのが救いでしたが、
もし、向こう2年間、5,000円以上するLTEのパケット代に固定されることになっていたら
悔やんでも悔やみきれない、高い買い物になっていたと、背筋の凍る思いがします。

今回の「AQUOS K」に関しては、Google Play対応を見送り、アプリ利用を制限しつつ
端末に最適化されたアプリのみ配信して利用できる、という仕様になっており、
ガラケーの使用感とスマホ機能の間で折り合いを付けようという配慮は伺えますが・・・

わずか1,000円引き(しかも最大4年の期限付き)という料金体系は、残念の一言です。
データ定額を最小の2GBにしても、月額5,500円では、訴求効果は皆無と言わざるを得ません。

55歳以上のシニアプランなら4,280円(スマートバリュー適用なら3,346円)なので
docomosoftbank のシニア料金と互角になるのが、せめてもの救いではありますが、
同じくシニアプランが適用される京セラ製のスマホ「BASIO」であれば、
Google Play対応に加えて、通話/着信やメール用の物理ボタンを搭載しており、
あえて「AQUOS K」を選ぶ理由は、折り畳み式とテンキー搭載くらいしか思い当りません。

ガラホという未開拓の分野に、敢えて切り込んだシャープの頑張りは評価したいですが、
再び赤字転落で、今度こそ銀行に融資を引き上げられて倒産かも、というニュースを見ると、
もっと他にやることがあったんじゃないかと、とにかく、色々と残念です。

小林誠司は相川亮二から「心身の体力」を学べるか

阿部慎之助一塁手転向、相川亮二のFA移籍加入と、このオフの間に
巨人の捕手事情は大きく様変わりしましたが、ファンの期待が最も大きいのは
プロ2年目のシーズンとなる小林誠司であることに異論の余地は無いでしょう。
そもそも相川に関しては「FAで獲る必要は無い」という声も多かった記憶があります。
(若い奥村展征人的補償となったことも、批判に拍車を掛けた気がします)

一方、スポーツ報知によると、小林について相川は「体力不足」を指摘した模様です。
正捕手争いのライバルとはいえ、同じチームで共に戦う仲間となったわけですし、
一回り以上も年上で、長い間プロで飯を食ってきた男の言葉には、重みを感じます。
対する小林は、ツーショットを拒否するなど、対抗意識を剥き出しにしているようですが、
学ぶべきところは学び、自分の成長の糧にするという姿勢も必要だと思います。

昨シーズンの試合を見る限り、小林の「技術」は既にプロで通用する域に達しています。
特に魅力的なのがスローイングで、相手ベンチへの威圧感は相当な物がありますし、
足の速い選手が塁に出ても、盗塁のサインを躊躇させられる雰囲気の持ち主です。

その一方、長いシーズンを戦うための体力や精神力には不安を覚えるのも事実で、
シーズン後半やクライマックスシリーズ、更には日米野球でも出場機会がありましたが、
攻守ともに精彩を欠いている姿は「未熟なルーキー」以外の何者でもありませんでした。
(同じ印象は、他球団の選手ですが、阪神の梅野隆太郎からも感じました)

捕手としては完全に峠を越していた阿部からは、多くを学ぶことは出来なかったでしょう。
相川に関しても、正直なところ、あと数年若ければとも思うところはありますが、
一年間を戦い抜くための、日々の過ごし方の心得を、小林にはしっかり身に付けてもらって、
遅くとも数年後には、押しも押されぬ巨人の正捕手として活躍してほしいです。

岡本和真の「キャンプ二軍スタート濃厚」について

ようやく一皮剥けつつある大田泰示は、早いもので今年がプロ7年目。
松井秀喜の「背番号55」を継承し、和製大砲として期待され続けながらも
何度も壁に跳ね返され、時にファンからも突き放された日々を思うと、
選手の育成がどれだけ大変なことかを改めて感じる次第です。

そんな中、同じく右打ちの長距離打者として高い評価を受け、
高卒選手ながらドラフト1位指名を受けた、岡本和真のプロ生活が始まります。
その打撃センスは、巨人に復帰した名伯楽・内田順三コーチも高く評価する一方、
キャンプでは二軍スタートが濃厚と、スポーツ報知などが報じています。

1次キャンプは一軍・二軍ともに宮崎開催で、入れ替えも容易なので
この時期の振り分けには大きな意味は無いという見解もありますが、
それはそれとして「一軍に上がるのは実力を示してから」と、
しっかり線を引いたのは、至極真っ当な判断だと思います。

何より、巨人がセ・リーグであり、DHが無い以上、守れなければ話になりませんし、
かつての清原和博のように早々と守備力に見切りを付けて一塁手に固定した結果、
年齢的に下り坂を迎えてからの起用法に苦労することになっても困りますので、
ファンは焦らず、本人には驕らせず、「金の卵」の孵化を見守りたいところです。

【以下、19:22に加筆】

今にして思えば、昨シーズンに大田がプチ・ブレイクすることが出来たのも
守備固めや代走要員といった地味な役回りの中でしっかりと結果を残し、
(特に、8月19日に代走出場しての激走は、鈴木尚広クラスの威力にさえ感じました)
自信を植え付けた上で、満を持して打席に送り込んだことが、功を奏したのかもしれません。

背番号55の呪縛から解放されたことで、柔軟な起用法が可能となった向きもあるでしょうが、
恵まれた身体能力や、本人の努力によって、首脳陣が配慮する余地が生まれたのも確かです。

遠回りに感じるかもしれませんが、岡本もぜひ「打つだけ」の選手になるのではなく、
基礎・基本をおろそかにせず、若いうちから、しっかりと技術を磨いてほしいです。

2015年の巨人で「二軍の正二塁手」は誰になるのか

先日の奥村記事には、多くのアクセスをいただきました。(ありがとうございます)

記事を書いた際は、正直なところ「奥村はこれから大変だな」と思っていました。
内野の選手層は巨人よりも燕のほうが厚いという認識だったためですが、
思いのほか、燕ファンの方から好意的な意見を多くいただきましたので、
そう遠くない将来、燕での活躍が見られるかなと、楽しみにしたいと思います。

さて、ここから今日の本題に入ります。

虎の正遊撃手・鳥谷敬が、MLB挑戦を断念しての残留が決定したと報じられました。
一方、巨人の若き枢軸・坂本勇人は今年から新主将に就任することで、
懸念されていた「坂本MLB流出」の可能性は極めて低くなったように感じます。
(ひいき目に見ても、鳥谷でも駄目なのに、坂本にオファーが来るとは・・・)

そうなると、巨人の若手選手が現実的に狙うポジションは「二塁手」となるでしょう。
いきなり一軍の定位置を奪取するほどの逸材が現れてくれたら万々歳なのですが、
生え抜きでは寺内崇幸藤村大介、移籍組では片岡治大や井端弘和がいますし、
数年後はともかく、今年の時点でこの面子が総崩れするとは考えにくいので、
現実的には「二軍の正二塁手」争いが、若手選手の課題になるのかな、と。

たかが二軍のポジション争いと言ってしまえばそれまでですが、
奥村展征の燕移籍で、この「二軍の正二塁手」争いも混戦模様です。
昨年は遊撃手として起用されていた辻東倫を二塁に移して英才教育するのか、
入団当初に「犬より足が速い」と話題になった大累進が意地を見せるのか、
中日戦力外から巻き返したい吉川大幾が新天地で躍進を遂げるのか、
それとも、ファンが想像しなかった、思いもよらぬ選手のブレイクがあるのか。

昨年の二軍戦では、記録更新が視野に入ってしまうほどの連敗を喫しました。
その一因に、草野球レベルと野次られた内野陣の残念な守備があったことを踏まえると、
(自分でも時々「G+」で二軍戦を見ましたが、本当に残念な状況でした・・・)
繰り返しになりますが「一軍レギュラー」という理想へ背伸びするよりも先に、
基礎的な技術を、急がば回れの精神で、しっかりと身に付けてほしいと思います。

スワローズ入りする奥村展征に贈る言葉

相川亮二選手の人的補償として、19歳の奥村展征選手が選択されました。
日大山形高校出身で、走攻守の三拍子揃った将来有望な内野手として期待されており、
さっそく燕ファン歓喜と巨人ファンの落胆が、ネット上で交錯しています。

今季の二軍成績は、86試合に出場した一方で打率.212と、まだ未熟な印象の数字ですが、
出塁率が.287あるのと、犠打も11を決めており、いわゆる「大型内野手」というよりも
川相昌弘宮本慎也のような、小技のきく職人タイプという印象を受けます。
(ちなみに坂本勇人の1年目は、優秀な打撃成績の一方、犠打はわずかに1でした。)

さて、燕ですが、二塁の山田哲人、三塁の川端慎吾という、鉄板のレギュラーに加えて
FAで新加入した大引啓次もまだ30歳で、まだ当分は老け込みを考慮する年齢ではありません。
正直なところ、レギュラー入りするには、巨人に残っていたほうが楽だったと思いますし、
走攻守すべてにおいて大きくレベルアップする必要に迫られた、とも言えます。

一方、見方を変えれば、巨人なら「小さくまとまった」選手止まりだったかもしれないところ、
若いうちに環境が変わったことで、一からやり直すチャンスを得たとも考えられます。

燕ファンの期待に応えられるような、スケールの大きい選手に成長することは勿論ですが、
人的補償で鯉入りした一岡竜司のように「活躍するけど怪我が多い」というのも切ないですし、
今のうちにしっかり身体を作って、太く長く活躍できる選手に育ってほしいです。

パナソニックは内外どちらを向いているのか

Yahoo!ニュースで、「パナソニック、国内生産回帰」という見出しで、
海外生産して日本に逆輸入する家電製品を国内生産に切り替える、
という記事が経済欄のトップに載っています(20時00分現在)。

しかし、同じく1月5日付けの記事で、日本経済新聞電子版では
シンガポールの情報システム会社を買収すると報じられています。
会員限定記事のため、全容を窺い知ることは出来ませんが、
少なくとも「これからは日本国内一辺倒」という印象はありません。

あらためてYahoo!ニュースを見ると、実際に国内回帰するのは
中国生産の縦型洗濯機・家庭用電子レンジ・家庭用エアコンです。
ということは、円安・人件費高というのは表向きの理由であって、
「国内回帰」というより「中国撤退」というのが実情のような気がします。

この経営判断、少なくともインターネット上では好意的な意見が多いですが、
パナソニックといえば「プラズマテレビの大失敗」を忘れるわけにはいきません。

あと、昨日の夜、池上彰さんのニュース特番がテレビ東京で放送されてましたが、
中国の話題が(割と好意的な内容で)取り上げられていたのも印象的でした。

個人的にパナソニックに恨みがあるわけでも、いわゆる「媚中」でもありませんが、
もしかすると、パナソニックが「フラグを立てた」のかな、という気がします。
2015年、日本と中国の関係が劇的に改善したら、パナソニックのお陰かもしれません。

青学大を飛躍させた「優勝」という成功体験

大会前、青学大が「優勝する」と予想した人はいたかもしれませんが、
あれだけの圧勝劇を見せつけると予想できた人がいたでしょうか。
2位駒大との差は10分50秒、他を寄せ付けないとは、まさにこの事です。

5区の神野が区間新記録で快走し、大差での往路優勝をしたこと
復路を走る選手に「自分達もやれる」という自信が芽生えたのは確かでしょう。
ですが、芽吹いたのはこの時でも、種はもっと前から蒔かれていた気がします。

当たり前ですが、箱根で勝つためには、選手が少なくとも10人必要です。
箱根で少しずつ実績を積み重ねることも、もちろん強化の常套手段ですが、
一線級の選手が6人から8人はいるが10人は揃わないというチームは、
まず、出雲や全日本を勝つことに集中するというのも選択肢だと思います。

現状では、箱根のステップレース程度に扱われている出雲と全日本ですが、
前哨戦といえども「勝つ」ことで、選手には自信が生まれると思いますし、
その雰囲気がチーム全体に波及して、7〜10人目の選手が成長することで
箱根で勝負できるだけの戦力が整うという相乗効果も期待できます。

なお、2012年の出雲駅伝で、青学大は優勝しています。
同一年度ではありませんでしたが、この時から「流れ」は始まっていたのかなと、
今にしてみれば思いますし、これが今後のトレンドになるかもしれません。

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箱根駅伝 青山学院大が初の総合優勝
(NHK - 1月3日 15時20分)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150103/k10014405441000.html
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